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深刻な〝若者離れ〟「不正機撤去」が追い討ち

在日同胞社会にとっての基幹産業とも言うべきパチンコ業。その発祥は1930年代まで遡り、日本の戦後復興と歩を合わせて、
約80年にわたって庶民の娯楽として発展してきた。この歩みと共に在日同胞も幾多の困難に直面しながらもパチンコ業を柱に
今日の社会・財政基盤を築きあげてきた。95年にその隆盛はピークを迎え、業界規模で約30兆円、店舗数1万8000店、参加人口
2900万人を記録した。しかし、20年後の2016年現在、パチンコ業を取り巻く状況はかつてないほどに厳しいものとなっている。
日本生産性本部発行の「レジャー白書2016」によると、ピーク時に比して市場規模が約23兆円と23%縮小、参加人口は1080万人
と6割に減少している。店舗数は1万店弱、今年末には後述する「不正機撤去」問題で1万を割るのは確実視されている。

ファンの〝パチンコ離れ”が指摘されているが、特に若年層に目立つ。バブル崩壊以降の世代にとってはコストのかからない
ウェブ上でのいわゆる〝スマホゲー〟が支持され、擬似マネーの登場にいたって、更にこの傾向に拍車がかかっている。
そこそこ裕福でお金をつぎ込んでいた、コアなファン層の中高年や高齢者もインターネットやスマホで時間を潰すようになり、
ここでも〝客離れ〟が進んでいる。
遊戯費用に費やせる可処分所得がほぼ横ばいであるのに、パチンコ台への遊技費用が加重になっている。
「レジャー白書2016」によると、年間の遊戯回数は前年22・8回から32・4回に増加。一方で1回あたりの平均費用は前年の
3750円から3080円に減少しつつも、1人あたりの年間平均費用は9万9800円で前年から1万4600円も上昇している。
パチンコファンの総体的な人口が減少する中でいわゆる〝荒い台〟で客単価が上がり、負担に耐えられず客離れが進み、更に
ファンの裾野が狭まっているのだ。
こうした傾向に対して「1円パチンコ・5円スロット」のコーナーを設置するなどしてホールもパチンコファンを繋ぎ止めようと
営業努力を行うが頭打ちは否めない。こうした〝冬の時代〟にあってパチンコ業界は更に厳しい局面を迎える。業界を震撼
させている昨年末からの「不正機撤去」問題である。15年11月、警察庁は、メーカー出荷時に法律で許可した仕様と異なる形で
納品された可能性のある遊技機を可及的速やかに撤去するよう営業者団体に要請した。翌16年1月にホール営業者14団体が回収・
撤去を行う旨の声明を出し、日本遊技機工業組合からは2月を皮切りに3月、6月と回収対象遊技機が発表された。
こうした不正機は年内には全て撤去しなければならない。その数は約72万台もあり、全ホールに設置されている約300万台の
4分の1にあたる。これらの遊技機は射幸性の高い、いわゆるMAX機であり、ホールの利益をたたき出してきた機械である。

客離れに喘ぐホールにとっては確実な集客、売り上げ、そして利益確保の上で欠かすことのできない機械を撤去せざるを得ない
ことを意味する。4月末の時点で6万台が撤去されたが、まだ1割足らず。業を煮やした警察庁保安課が11月、一般社団法人
余暇環境推進協議会の席上で行政講話を発した。 メーカー側・製造業者の責任・関与を触れつつも「営業者がそのような遊技機
を設置し続けることは、営業者として風営法適正化違反となる行為」であり「状況等に応じて必要があれば、所要の措置を講ずる」
と厳命している。この「不正機撤去」がホールに与える影響は多大である。
入れ替わる遊技機が、長年にわたって〝荒い機械〟に馴染んできたファンに受け入れられるのか。そもそも撤去後に導入される
遊技機自体をメーカーがホールに十分に供給できるのか。そして何よりも撤去に伴う新機種導入に際してのホールの財務状況への
打撃は吸収できるのか。 今回の撤去に際してメーカー側は一定の補償を打ち出してはいるが、まだその概要は不鮮明である。
その割合がいかほどであれ、入れ替えに要するホールの財政的な負担は多大で、大手を除く中小規模のホール関係者にとっては
死活問題となっている。

(2016.11.30 民団新聞)
http://www.mindan.org/front/newsDetail.php?category=2&;;newsid=22628
http://www.mindan.org/upload/583fac185b86d.jpg

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